Microsoftのソフトウェアの中には、有名なものでは表計算ソフト〝Excel〟、文書作成ソフト〝Word〟、メールソフト〝Outlook〟がありますが、データベースソフト〝Access〟も存在します。
今回は、データベースソフト〝Access〟ではどういったシーンで活用できるのか?どういうことが苦手なのか?紹介したいと思います。
Accessでできること・得意なこと
まずはAccessを利用してできることや、こういうことはAccessの方が得意だから活用した方が良いということを紹介します。
Accessでできることや得意なことは主に〝データの保存・保管〟〝データの入力フォームの作成〟〝外部データベースへの接続・データの取得・データの更新〟〝帳票の作成〟が挙げられます。
データベースソフトなので、データを扱うときに非常に役に立ちます。
データの保存・保管
「データベースソフト」ということで、得意なことはやはりデータの保存や保管です。
データを蓄積させていくことで、データの分析や集計など、活用していくことができます。
利用シーンとしては、例えば顧客情報をデータとして蓄積させて、次回同じ人から依頼があった場合の検索などを簡単にすることや、製品の製造数や不良数をデータとして蓄積させて、不良率の低減策を模索するための取っ掛かりとすることもできます。
このようなデータを扱うことで、改善にも繋がっていくため、データを多く保存できるAccessを活用した場合の強みと言っても良いでしょう。
データの入力フォームの作成
さて、データを取り扱うということは、データを何かしらの形で入力することが必要です。
Accessでは入力するための入力画面(入力フォーム)を作成することができます。
利用例としては、前述の顧客情報の入力フォームの作成や製造不良の要因の入力フォームなどになります。
もちろん、入力フォームを作成せずにデータを入力することはできますが、直接入力するのはリスクが高い(間違って違う行のデータを編集してしまうなど)ため、オススメはしません。
外部データベースへの接続・データ取得・データ更新
Accessでは自分(ローカルのデータベース内)のデータを扱うだけではなく、外部データベースへ接続して、そのデータを扱うことができます。
そして、そのデータをローカルのデータと同じような見え方で扱うことができるので、扱うのが簡単です。
利用シーンとしては、会社の中で大本となるデータベースがあり、そのデータを分析等に活用する場合、あるいは個別で取得したデータを会社の中の大本のデータベースにアップロードする場合などが考えられます。
外部データベースの対象としては、Accessデータベースはもちろん、OracleやSQL Serverなどのその他のデータベースにも接続することが可能です。
帳票の作成
Accessで得意なことは他にも、データを利用した帳票の作成です。
ExcelやWordでデータを利用した帳票を作成しようとすると、表を作ってその中にデータを打ち込んで…と作業が大変ですが、Accessでは形式が固定された帳票の作成が比較的簡単に行えます。
利用シーンとしては、入力フォームで入力したデータの帳票での出力や、月次の月報や日報など、入力したデータの集計表の出力といったことが考えられます。
Accessが苦手なこと・できないこと
もちろん、Accessで何でもできるというわけではありません。
データベースソフトなので、Accessで絵を描くことはできませんし、動画を編集したりすることもできません。
このように当たり前のことは別にして、できそうでできない。あるいはできるんだけど苦手にしていて大変。ということを紹介したいと思います。
図形の作成
まずは、簡単な図形の作成です。
ExcelやWordでは、〝図形の挿入〟として、基本的な図形(三角形や円形など)は描写することができます。
最近のバージョンではマウス操作で線を描画することもできるようになっています。
しかし、Accessでは現時点のバージョンでは、四角形以外の基本的な図形の描写方法はありません。
もし三角形や円形を描写しようと思ったら、ペイントやIllustratorのような描画ソフトで描写後、画像として保存して、画像を貼り付けるという方法しかありません。
図形の描写が必要な帳票などの作成の場合、Accessでは物足りなさを感じるかもしれません。
これはあくまで帳票や、入力フォームでの話で、データの中に図形のデータ(jpgなど)を保存することはできます。
苦手だとは言いましたが、工夫次第ではAccessでも図形を利用した帳票などの作成を行うことも可能です。
データを使わない文書の作成
次に、Accessではデータを使わない文書の作成を行うのには向いていません。
得意なことでは帳票の作成が得意だと言ってたのに矛盾していると感じるかもしれませんが、ここでいう文書というのは、あくまでデータを表示させない文書のことです。
具体的に言うと、招請状のように文章を打ち込むだけの書類であれば、Wordに叶うはずがありません。
というのも、Accessの帳票(ここからはレポートと表記します)は大きく分けて、ヘッダー・詳細・フッターの3つのセクションに分かれていて、基本的にはその詳細部分にデータベースのデータを表示するのが一番の活用方法になります。
そして、レポートの詳細部分は、1ページに収まらない場合自動的に2ページ目3ページ目と次のページに進んでくれます。
しかし、レポートでデータを利用しない文書を作成するとなると、詳細部分の高さをきちんと設定する必要がありますし、文字をオブジェクトとして貼り付ける形で編集するため、編集効率が非常に悪くなります。
そのため、Accessでデータを利用しない文書の作成はオススメしません。
複雑な表計算・表の作成
Accessのデータ(ここからはテーブルと表記します)はデータシートビュー(データを表形式で表示したもの)で見ると、Excelのような表現で見えるため、表計算ができそうな感じを持ちます。
しかし、Accessのテーブルは表計算ができません。
Accessのテーブルはあくまでデータの集合体で、その中に複雑な数式を入れこむことができる作りにはなっていないのです。
もしテーブルの中のデータをある計算式などで編集したい場合、クエリという機能を使って編集するしかありません。
複雑な数式での計算等を行う場合は、Excelを利用することをおススメします。
ただし、クエリという機能を使えばテーブルのデータを編集することができるので、工夫次第ではExcelより使えると感じる人も出てくるかもしれません。
登録した後のデータの修正・編集が大変
また、Accessは登録した後のデータの修正や編集が大変です。
ここではあくまでテーブルのデータの直接的な修正や編集の大変さになります。
例えば、Excelで一部データの修正が発生した場合、複数領域を選択して一括編集することが可能ですが、Accessではテーブルのデータを選択して一括編集することができません。
また、1度編集してしまうと、データを元に戻すことができない(厳密には1行編集後、その1行なら元に戻せる)ため、データの取り扱いにも注意が必要になってきます。
修正のために編集したデータが間違っていて、そのせいでどのデータが最初の間違い対象か?が分からなくなったという事例もあります。
これらのことから、Accessでのテーブルのデータの直接編集は苦手なところなのでオススメしません。
ただし、クエリを利用すると一括で編集が簡単になるため、こちらも工夫次第ではExcelよりも使いやすくなります。
Accessの導入方法
ここまでAccessの良いところと悪いところを紹介してきましたが、実際にAccessを利用するにはどうしたら良いのか、紹介します。
残念ながら、AccessはOfficeのすべてのプランで導入できるわけではありません。
2020年6月現在、Accessが含まれているプランは以下の通りです。
- Microsoft 365 Personal
- Microsoft 365 Business Standard
- Microsoft 365 Business Premium
- Microsoft 365 Apps for business
- Access単体購入
1が家庭向け、2~4が一般法人向けのプラン、5がその通り単体購入です。
Accessを利用したい場合は、上記いずれかのプランを購入してください。
既に上記以外のプランに加入済みあるいは、ソフトウェアを購入済みということであれば、単体購入をおススメします。
まとめ
Microsoftのデータベースソフト〝Access〟について簡単に紹介してきましたが、普段仕事で利用している身からすると、かなり使えます。
特にデータの分析をするために使っていたり、フォームを工夫して改善したり、ソフトウェア開発のメーカーに頼むのに比べて、融通がかなり利きますので、今では手放せないソフトだと感じています。
ExcelやWordに比べて、中身が複雑に感じる部分もあるため、とっつきにくい感じはありますが、一度使うと病みつきになるとも思いますので、スキルとして身に着けておいて損はないと思います。


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