データベースソフトのAccessですが、ExcelやWordと違って、あまり馴染みのない方も多いと思います。
今回はそのMicrosoft Accessの中で、〝クエリ〟の作成方法について紹介します。
Microsoft Accessとは?どういったことができるのか?を知りたい方は以下のページを参照してみてください。
私が考える、Microsoft Accessでできる得意なことや苦手なことをまとめています。
クエリとは?
クエリとは?と質問をされて、どういうものか答えるのがなかなか難しいと思っていましたが、最近、私なりにその答えを見つけました。
「クエリとは、文房具である。」
そう考えています。
例えばコピー機だったり、消しゴムだったり、ペンでの修正追記だったり、シュレッダーだったり。
そういった情報を書き込んだり消したりするような役割をするのがクエリです。
Accessに存在するオブジェクトの役割等についてこちらのページにまとめていますので、そちらも参照してみてください。
クエリの作成方法
クエリの作成方法は、3種類あり、クエリウィザードで作成する方法と、デザインビューで作成する方法と、SQLビューで作成する方法です。
最後のSQLビューでの編集は、SQL文を記載するスキルが必要となりますので、上級者向けの編集方法になります。
過去Access以外のデータベースソフトでSQL文を書き馴れている方であれば、後者の方が楽に作成できるかもしれません。
今回の作成方法の説明はAccessのバージョン〝Microsoft® Access® for Microsoft 365 MSO(16.0.12827.20200) 32ビット〟で説明しています。
バージョンが異なる場合、方法の違いが発生するかもしれません。
お使いのAccessのバージョンを調べる方法はこちらからどうぞ。
選択クエリの基本的な条件設定の方法などの考え方は以下のページにまとめています。
クエリウィザードで作成する
クエリウィザードでのクエリの作成については、複数種類のクエリを作成できるため、詳細はこちらのページで紹介します。
今回は、その中で選択クエリウィザードを用いた場合の選択クエリの作成方法について紹介します。
まず、下図の通り、作成タブの中のクエリウィザードを選択します。
すると、右図のようなウィンドウ(新しいクエリ)が開くので、選択クエリ ウィザードを選択し、OKボタンを押してください。
今回は選択クエリウィザードを元にした操作方法の説明のため、詳細は割愛しますが、ここでは他に「クロス集計クエリ」「重複クエリ」「不一致クエリ」をウィザードを元に作成することができます。
そうすると、右図の通り新しいウィンドウ(選択クエリ ウィザード)が開きます。
選択クエリウィザードで下図の①~③の順番で操作していきます。
①ではクエリの元になるテーブルや選択クエリをリストの中から選択します。(今回はテーブルA)
②ではそのテーブルに存在するフィールドの一覧が表示されるため、クエリの実行結果として表示させたいフィールドを選択します。(複数選択はできません)
③では「>」のボタンを押すことで、②で選択したフィールドを右側に移すことができます。この右側の選択したフィールドの一覧になったものが、選択クエリの実行結果として表示されるフィールドの一覧です。
「>>」をクリックすると、左側の一覧全てのフィールドが右側に移動します。
フィールドを移動し終わった状態が右図の状態です。
このように、必要なフィールドが全て右側に移動していれば次へボタンをクリックします。
※クエリの名称をAccess自動生成のクエリ名にすることで問題ない場合は、ここで完了ボタンを押しても構いません。
もし、余計なフィールドを選択してしまっていた場合は、右側のフィールド名を選択した状態で、②の「<」をクリックすることで、そのフィールドを対象外とすることができます。一度全部のフィールドを対象外にする場合は「<<」のボタンです。
次へボタンをクリックしたら、右図のような画面に移動します。
①では保存するクエリの名前を入力してください。(デフォルトでは「テーブル名 クエリ」という名前になります)
②ではクエリを作成後のデータベースの動きを指定することができます。特に条件指定を追加することがなければ、「クエリを実行して結果を表示する」を選択した状態で問題ありません。
③の完了をクリックすることで、クエリの作成が完了します。
ちなみに、②の選択の違いは下図のような違いになります。必要な方を選択してください。
なお、クエリウィザードでクエリを作成した場合、条件を指定したい時はデザインビューで編集する必要があります。
「クエリのデザインを編集する」を選択した場合は、抽出条件の欄を編集してください。
もし、「クエリを実行して結果を表示する」を選択した場合は右図のように一度ホームに移動し、表示ボタンをクリックしてください。
ここをクリックすると、クエリのデザイン編集画面に変わります。
デザインビューで作成する
まず、作成タブの中にある、〝クエリデザイン〟をクリックする。
(リボンをピン止めしていない場合は、ほかの場所をクリックすると折りたたまれるので、注意です。)
デザインビューをクリックすると、下図のように新しいクエリが表示されます。(この時点ではまだクエリは保存されてません。)
右側に「テーブルの追加」が表示されるので、この中からクエリの作成元となるテーブルを追加します。
今回は下図のようにまず①テーブルタブを開き、②テーブルAをダブルクリックすると、③クエリの中にテーブルAが追加されます。
次に、クエリの中に表示されたテーブルの①タイトルバーの部分をダブルクリックします。
すると、②のようにテーブルのフィールド名一覧の部分が赤く変わるので、この一覧のいずれかをドラッグし、③の部分にドロップします。
今回はテーブル中のすべてのフィールドを表示させるため、全選択してドラッグ&ドロップを行いましたが、表示するフィールドを選びたい場合は、フィールド名をそれぞれダブルクリックするか、ドラッグ&ドロップで選択することができます。
※選択クエリ以外のクエリ(追加クエリや更新クエリなど)を作成する場合は、ここからクエリの種類を変更する必要があります。
クエリを作ることができたら、クエリを保存して出来上がりです。
SQLビューで作成する(上級者向け)
最後に、SQLビューで編集する方法について紹介します。
途中まではデザインビューでの作成方法と同じなので、割愛します。
クエリのデザインビューが開いたら、下図のように①SQL表示をクリックしてください。
すると、下図のようにクエリの中身が真っ白になります。
ここにテキストを入力することができるので、ここでSQL文を記載して編集します。
今回の選択クエリのSQL文は
SELECT [テーブルA].[コード], [テーブルA].[品名], [テーブルA].[分類] FROM テーブルA;
となります。
SQL文について細かい説明は今回は割愛します。
まとめ
今回はAccessの醍醐味、選択クエリの作成方法について紹介しました。
Accessの利用はこのクエリを使えて初めて活用ができると言っても過言ではないので、是非覚えて活用してください。
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